女に口と一文字で書く漢字「如」の読み方、使い方、意味等を解説!

女に口(如)

女と口をくっつけた「如」という漢字は、多くの人が知っていることと思います。しかし、表面的な理解から一歩進んで色々な視点から見ていくと、「如」はとても興味深い漢字です。

本稿では、「如」の起源から意外な意味まで、詳しく解説していきます。

「如」の解説

「如」の基本情報は、以下の通りです。

漢字
部首 女(おんなへん)
音読み ジョ ニョ
訓読み ごとし

ここにある通り、「如」の「ごとし」という読みや意味については、既に知っている人も多いはずです。

すなわち、「その通りであること」の意味であり、「泰山の如し(たいざんのごとし、どっしりと構えて何事にも動じない)」のように用いる漢字です。

「如」の成り立ち

「如」が「その通りであること」を意味する理由は、「如」の成り立ちを知るとよくわかります。

「如」を分解すると、「女」と「口」になり、「女」は巫女、「口」は神様に捧げる祈祷の文書を収める器を意味しています。

つまり、「如」は「巫女が祈祷文を入れた器の前で祈っている形」を表しています。

古代において、宗教は現代とは比べ物にならないほど大きな意味を持っており、非常に神秘的なものとされていました。シャーマンなどの祈祷者が、祈りながらエクスタシーの状態に陥り、神が憑依してお告げを下すといったことが、普通にありました。

古代中国でも、祈りを捧げている巫女は超自然的な存在と考えられており、巫女に神が憑依してお告げをもたらし、人々はそのお告げに従うことがよくありました。

したがって、祈りを捧げる巫女を表す「如」が、「お告げを判断基準として、それに従って行動すること→その通りであること」と変化し、今の意味になったのです。

「如」を深掘り

「如」の意味は大体以上の通りですが、もう少し詳しく見ていきましょう。

身近な「ニョ」

「如」には、「ニョ」「ジョ」といった読みがありますが、これも「ごとし」とほとんど同じ意味です。

分かりやすいのが「如意(にょい)」という熟語です。「如意」は「思いのまま」という意味で、『西遊記』で孫悟空が持っている「如意棒(にょいぼう)」は「思いのままに伸びたり縮んだりする棒」という意味です。

このほか、武士がお金のない時に「手元不如意(てもとふにょい)」などと言います。「如意」は「思いのままになること」、「不如意」は「思いのままにならないこと」であり、「手元不如意」は「手元にお金がなく、思いのままにならない」という意味です。

その他の意味

「如」のその他の意味として、「至る」「行く」があります。

どこかへ行こうと思い立ったとき、その思いの通りに行動すれば、やがて目的地に至ります。このように考えると、「如」が「至る」「行く」を意味することが分かるでしょう。

なお、この「至る」「行く」は特別なシーンで使われるものではなく、日常的な移動にも使われていました。

例えば、史記の項羽(こうう)紀に、

「沛公(はいこう)起(た)ちて厠(かわや)に如(ゆ)く」 (沛公は『項羽と劉邦』で有名な劉邦のこと、厠はトイレのこと→「「沛公が立ちあがって、便所に行った」の意味)
という記述があります。これを見れば、「如」がごく日常的な、ささいな移動の意味でも使われていたことが分かります。

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