示豊(しめすへんに豊)と一文字で書く漢字「禮」の読み方、使い方、意味等を解説!

示豊(禮)

皆さんは、「禮」という漢字を見たことがあるでしょうか。珍しい漢字だと思うのも当然で、「禮」は旧漢字であり、今では使われていません。

「禮」は、現在「礼」として使われている漢字の旧字体です。本稿では、礼の旧字体である「禮」について解説していきます。

禮(示豊)の解説

まず、「禮」の基本的な情報を見てみましょう。

漢字
部首 示(しめすへん)
音読み レイ、ライ
訓読み なし

「禮」の漢字一文字では、「敬意を表したり、厳粛さを表すために人として執り行う作法・儀式」、「社会規範や道徳規範」、「社会的な秩序を維持するための行動規範」などを意味します。

「禮」の成り立ち

「禮」の漢字は、見ての通り左側に「示」、右側に「豊」と書きます。この2つの構成要素から「禮」の成り立ちを知ることで、「禮」の意味がよく分かります。

「示」の意味

「示」の漢字は、今では「示す(show)」の意味で使われます。しかし、もともとは「示す」の意味ではなく、「示」の一文字で祭卓(さいたく。神様を祭るときに使う机)を意味する漢字でした。

「豊」の意味

次に「豊」ですが、これは「曲」と「豆」を組み合わせた漢字です。

「豆」は、食べ物の「マメ(beans)」ではなく、食べ物を入れる「トウ」という容器を意味する漢字です。そして、「曲」は「曲がる(turn)」の意味ではなく、本来は満ちた状態を意味する漢字でした。つまり、「豊」は「豆(トウ)という容器に、食べ物をいっぱいに盛っている」という意味の漢字です。これが転じて、豊かさを意味するようになりました。

「禮」の成り立ちを知る上で重要なのが、「豊」のもう一つの意味です。「豊」の形は、甘酒を意味する「醴(れい)」の原型でもあります。この甘酒を特に「醴酒(れいしゅ)」といい、様々な儀式で使われました。

示+豊=禮

さて、上記のように、

  • 神様を祭るときに使う祭卓を意味する「示」
  • 儀式で使われる甘酒を意味する「豊」

を組み合わせて、一文字で儀式そのものを意味する「禮」の漢字が作られました。

これが、やがて儀式そのものではなく、儀式にともなうルールやマナー、身分ごとの秩序やふるまいなど、様々な意味に発展していきました。

禮(示豊)の使用例

今では、旧字体である「禮」を使うことはなくなりましたが、上記の通り「禮」は広い意味で「礼儀」を意味する漢字です。したがって、「禮」の漢字は以下のように使うことができます。

熟語

「禮」を使った熟語には、「禮(礼)儀(れいぎ)」、「禮(礼)遇(れいぐう)」などがあります。

「禮儀」とは、皆さんもご存知の通り、結婚式や葬式といった儀式の場における振る舞い方を意味するほか、人間として行うべき作法を意味します。

「禮遇」は、敬意をもって人を遇する、つまり丁寧にもてなすことを意味します。

四字熟語

「禮」を含む四字熟語もたくさんあります。例えば、「衣食禮(礼)節(いしょくれいせつ)」、が有名です。

「衣食禮節」は、人は衣食すなわち生活がしっかりとすることで、はじめて礼儀や節度をわきまえられるという意味です。別の言い回しとして、「衣食足りて礼節を知る」という言葉があります。

「衣食禮節」は、東洋思想ではしばしば言われていることで、四書のひとつである孟子にも「恒産なくして恒心なし(こうさんなくしてこうしんなし)」の言葉があります。これは、「恒産すなわち職業や財産の安定がなければ、恒心すなわち良識や道義心を持つことはできない」という意味です。

「禮」を理解する上で参考になるので、これも覚えておくと良いでしょう。

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コメント

  1. なる より:

    感謝の気持ちですね