せんえいじゃしゅ(潜影蛇手)とは?今や料理用語!?NARUTOの人気キャラ・大蛇丸の秘術 | The Quantum

せんえいじゃしゅ(潜影蛇手)とは?今や料理用語!?NARUTOの人気キャラ・大蛇丸の秘術

『NARUTO』といえば忍者漫画の大傑作。その主人公、ナルトや仲間達の強大な敵であり、物語の鍵を握るキャラクターが「大蛇丸」(おろちまる)です。伝説の三忍に数えられながら、自らの故郷・火の国の木ノ葉隠れの里を襲うなど、複雑な感情と怨念を交錯させる大蛇丸の秘術が、今回のテーマ「潜影蛇手」(せんえいじゃしゅ)。いったいどんな術なのか?さっそく見て行きましょう。

潜影蛇手(せんえいじゃしゅ)

記事のポイントを先読み!

  • NARUTOは魅力的なキャラクターとかっこいい忍術が次々に登場する、波乱万丈の忍者漫画。
  • 「潜影蛇手」は大蛇丸の秘術。口寄せした蛇が敵に襲いかかる。
  • 2019年後半、「潜影蛇手」はユーチューバーによって、料理用語としてリバイバルした。

NARUTOについて

『NARUTO-ナルト-』概要

連載媒体 週刊少年ジャンプ(集英社)
作者 岸本斉史
連載時期 1999年~2014年
単行本の巻数 72巻
話数 全700話
アニメ 『NARUTO-ナルト-』(2002年~2007年)
アニメ2 『NARUTO -ナルト- 疾風伝』(2007年~2017年)

あらすじ

『NARUTO』の舞台は、民話や宗教、神話などを巧みに織り組んだ異世界です。各国がけん制しあう複雑な政治状況にあって、忍(しのび)たちが特殊能力を活かし、均衡を保っています。

主人公は火の国の木ノ葉隠れの里の少年、ナルト。赤ん坊だったころ、世界を滅ぼしかねない「尾獣」が体内に封印された、いわば人身御供。里でも忌み嫌われ、さみしさを感じながら育ちます。しかし、ナルトは忍者試験の合格や仲間との出会い、度重なる困難を乗り越えていくなかで、忍者としても、人間としても成長します。

そんな『NARUTO』の世界にあって、すべてを撹乱させるジョーカー的な存在が、ほかでもない「大蛇丸」です。

大蛇丸について

大蛇丸は木ノ葉隠れの里で育った忍者。幼少期から忍のセンスは跳び抜けていて、いつからか伝説の三忍に数えらていました。蛇をイメージさせる術を操り、大蛇を召喚することもできます。

名実ともに最上級な大蛇丸ですが、訳あって里を棄てて抜け忍に。行方知れずとなっていました。しかし、主人公のナルトが中忍への昇格試験を受けているとき、突如姿を現し、やがて木ノ葉とその頭領に襲いかかるのです。

残忍で狡猾、変幻自在なヒール・大蛇丸は、まさに蛇です。一説によると、登場時の年齢は51才。しかし、どう見ても青年です。年齢不詳さもさることながら、黒いロングヘアーとしとやかな言葉遣いが特徴で、両性的な立ち居が恐ろしさを際立たせます。物語序盤から終盤まで、脱皮を繰り返すかのように現れては、周囲を混沌に突き落とします。

「潜影蛇手」の威力と効果

「潜影蛇手」は、そんな大蛇丸が発動する口寄せの術の一つです。血の契約を交わした数匹の蛇を袖口に忍ばせ、攻撃や防御、追尾など思いのままに繰り出します。大蛇丸の呪力と知力を与えられた蛇は躍動感と邪悪さに溢れ、生命体のように命令を遂行します。

「潜影蛇手」を受ける側からすると、まさか服のなかに蛇が潜んでいるとは思わず、不意を突かれます。また、はじめは直線的に向かってくる「潜影蛇手」ですが、受け手が体を動かしたり、術で対抗したりすると途端に軌道を変え、蛇が蛇行するようにしなります。さらに複数の蛇が別々の行動を取るため、避けたり防いだりするのが難しい、やっかいな術と言えます。

口寄せの術をはじめ、封印術や忍術、大技の数々を操る大蛇丸にとって、「潜影蛇手」は敵との間合いを計ったり、けん制に使ったりと、勝手がいい術のようです。ただ、大蛇丸はもともとの実力が抜きん出ているため、この術ひとつの威力も相当なものと考えられます。

潜影多蛇手(せんえいたじゃしゅ)

「潜影蛇手」は大蛇丸のほか、弟子のみたらしアンコも使います。より蛇の数が多く、威力が大きい「潜影多蛇手」(せんえいたじゃしゅ)という術もあります。

「潜影蛇手」の意外なリバイバル

2014年の連載終了後も、世界的な人気を誇る『NARUTO』。アニメフェスやコスプレイベントでは、いまだに『NARUTO』のコスチュームに身を包んだファンの姿も。

ただ、本日ご紹介した「潜影蛇手」。意外なところでリバイバルし、ちょっとしたブームになっているのをご存知ですか?

きっかけを作ったのは「とっくん26歳」。料理動画を投稿するユーチューバーです。とっくん26歳さんは2019年、動画のタイトルに「自分を大蛇丸と信じて止まない一般男性」と銘打ち、アニメの大蛇丸の声真似で自らの料理を解説。そのクオリティとセンスのよさが評判を巻き起こしました。

調理中、材料をレンジの入れたり、調味料を振りかけたりするときに口にされる決めゼリフこそ「潜影蛇手」! 原作ファンなら、狡猾でクールな大蛇丸がハンバーグやカレーなど家庭料理を作り、ところどころで秘術を繰り出している光景が重なり、笑いのツボを突かれてしまうでしょう。

しかも、このとっくん26歳さん。なんと本家本元の大蛇丸、その声優さんからツイッターでリプライがあったとか。これはもう、大蛇丸の公認……?

というわけで、本日は「潜影蛇手」をご紹介しました。ひとつの術をきっかけに、あたらしい『NARUTO』の見方が生まれそうですね。ぜひ、これを機に再読してください。え? まだ『NARUTO』を読んでいない? なんと羨ましい! これから傑作を楽しめるんですね。

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